6章すべてをまとめる
この章では、さまざまな視点を用いてアーキテクチャを簡単に振り返ります。そして、アーキテクチャを、ガバナンスや、データモデリング、メタデータ管理というデータ管理の原則に結び付けていきます。これらは相互に関連しています。また、セキュリティ、ガバナンス、メタデータ、データモデリングがすべてのアーキテクチャで一貫して均一に適用されていることを確認したいと思います。
この章では、すべてのアーキテクチャのデータ設計とインタフェース設計について説明します。どの統合パターンを選ぶべきか、どのような組み合わせが可能か、ハイブリッドやマルチクラウドモデルで何が最も効果的か、などを学びます。また、検索性と相互運用性のための重要な標準と、安定した再利用可能なデータの原則を設定することの利点について説明します。これにより、全体的にデータ消費を改善し、ドメインから繰り返し作業を取り除くことができます。さらに、アーキテクチャをメタデータ駆動型にするために、なぜこれほど多大な努力が払われているのかについても学びます。最後に、ドメインのエンドポイントを、一意のデータセットと要素を表す抽象化レイヤーに接続することで、意味的な一貫性を確保する方法について見ていきます。
6.1 アーキテクチャの振り返り
2章では、まずすべての通信の流れを含む全体像から始めました。内部ドメインとアプリケーションの複雑さは、ほかのドメインから隠さなければならないこと、そして消費に最適化されたデータはデータレイヤーを介して公開しなければならないことを学びました。
通信とデータ交換を必要とするすべてのアプリケーションは、データレイヤーに接続(図6-1参照)されますが、それらは分離されたままです。ドメインが作業を終え、データが統合アーキテクチャのいずれかを介して消費される準備が整うと、そのデータは誰でも利用できるようになります。 ...
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