第Ⅰ部型アノテーション
Pythonのデータ型を取り上げる第Ⅰ部にようこそ。データ型はプログラムの振る舞いをモデル化するものだ。Pythonにはfloat
やstr
といった複数の型があることは初心者でも知っている。しかし、データ型とは何だろうか。データ型を理解するとコードベースが強化されるのはなぜか。データ型はあらゆるプログラミング言語の基礎だが、ほとんどの入門書はデータ型がコードベースに与える利益(あるいは、データ型の使い方を誤ると生じる複雑さ)について深く触れない。
次のコードを見たことがあるだろうか。
>>> type(3.14) <class 'float'> >>> type("これも退屈なコード") <class 'str'> >>> type(["さらに", "退屈な", "コードを", "もう1つ"]) <class 'list'>
Pythonの入門書にはこのようなコードがあるはずだ。int
、str
、float
、bool
などのデータ型について学び、言語が提供するその他の機能について学ぶ。そして次のテーマに進む。それはこのPythonコードが地味だからだ。読者は関数やループ、辞書など面白そうなことを早く知りたい。それを非難するつもりはない。しかし、多くの入門書が改めてデータ型を顧みず、正当に扱わないのはいただけない。先に進むと、型アノテーションに触れ、クラスを書き始めるが、データ型の適切な使い方に関する本質的な議論はない。
そこから始めることにしよう。
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