はじめに
SQLは、データ専門家の共通言語です。その一方で、話題の最新ツールと比べて、注目されているわけではありません。その結果、頻繁にSQLを使用するにも関わらず、ごく単純なクエリ以外はほとんど使わない、あるいは全く使わないという人もよく見受けます。ほとんどの場合、それしかできないと思っているからです。
本書はSQLで可能なことを紹介し、ユーザのツールボックスを拡張します。本書を読み終えれば、ビジネスインテリジェンスツールのようなレポート作成、テキストデータの照合、日付データに対する高度な分析といった統計分析に、どのようにSQLを使えばよいかがわかるでしょう。
『SQLクックブック』の第1版は発刊以来、基礎を学んだ後に読む「SQLの2冊目の書籍」として人気を博しています。広範囲な話題やわかりやすいスタイルなど、多くの強みを持っています。
しかし、コンピューティングというものは進歩が早く、起源が1970年代にさかのぼるSQLのような成熟したものであっても変化が速いことが知られています。この第2版は最新の言語機能を扱うわけではありませんが、重要な変更点として、第1版の時点では目新しい機能や実装に依存した機能が、安定し標準化されたことが挙げられます。その結果、標準的な解決策を開発する可能性が第1版の執筆時よりも広がりました。
重要な例を2つ挙げます。(再帰CTEを含む)共通テーブル式(CTE:Common Table Expression)は第1版の発刊時点では、利用できる実装は限られていましたが、現在では5つの実装すべてで利用できます。CTEはSQLの実用上の制限を解決するために導入され、その一部は本書のレシピで直接確認できます。第2版では再帰CTEに関する新たな付録を追加し、再帰CTEの重要性とその適用可能性について説明しています。 ...
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