2章React学習に必要なJavaScriptの知識

1995年のデビュー以来、JavaScriptは劇的な変化を遂げました。デビュー当時は主にWebページにインタラクティブ性を持たせる目的でのみ使用されました。たとえばボタンのクリックやマウスオーバーに対する処理や、フォームのバリデーションを記述するためにJavaScriptが使われました。その後DHTMLやAJAXの登場により、JavaScriptはより堅牢な言語として生まれ変わりました。そして今日ではNode.jsに見られるように、JavaScriptはフルスタックなアプリケーションを実装するに耐えうる、まともなプログラミング言語として認知され、いたるところでJavaScriptが使用されています。

そのようなJavaScriptの進化は、ブラウザベンダーに勤務するエンジニアやコミュニティのリーダー達によって構成されたグループにより、長年にわたって推し進められてきました。そのグループは、European Computer Manufacturers Association(ECMA)†1という団体の、TC-39という委員会で、JavaScriptの言語仕様に対するいかなる変更も、この委員会を通じて策定されます。変更の提案自体は誰でもできる(https://tc39.github.io/process-document)のですが、委員会はそれら提出された提案の優先度を管理し、どれを仕様に含めるかを議論します。

[†1] 訳注:現在はEcmaインターナショナル(Ecma International)。

最初のJavaScriptの仕様はECMAScript 1で、1997年に策定されました。その後、1998年にECMAScript ...

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