7章

mRNAのタンパク質への翻訳:関数型プログラミングの活用

 分子生物学のセントラルドグマでは、DNAからmRNAが作られ、mRNAからタンパク質が作られると考えられています。第2章ではDNAをmRNAに転写する方法を紹介したので、この章ではmRNAをタンパク質の配列に翻訳しましょう。Rosalind PROTページ(https://oreil.ly/OgBcW)で説明されている通り、mRNA配列を受け取ってアミノ酸配列を出力するプログラムを書きましょう。リスト、forループ、リスト内包表記、辞書、高階関数などを使ったいくつかの解法を紹介しますが、最終的にはやはりBiopythonの関数に落ち着きます。いずれにせよ、たくさんの楽しみがみなさんを待っているでしょう。

 主に、小さな関数を書いて、テストし、構成して問題を解決する方法に焦点を当てます。

 この章では以下のことを学びます。

  • 文字列スライスを使って配列からコドン(重複のないk-mer)を抽出する方法
  • 辞書を対応表として使用する方法
  • forループをリスト内包表記とmap()表現に変換する方法
  • takewhile()関数とpartial()関数の使用法
  • Bio.Seqモジュールを使ってmRNAをタンパク質に変換する方法

7.1 はじめましょう

 この演習では、07_protディレクトリで作業してください。最初の解法をprot.pyにコピーして、使用法を呼び出すことから始めましょう。

$ cp solution1_for.py prot.py$ ./prot.py -husage: prot.py [-h] RNATranslate RNA to proteinspositional arguments: RNA RNA ...

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