18章ネットワークの基礎

コネクション型(connection-oriented)プロトコルは、電話をかけるのと同じような仕組みになっている。(誰かの電話番号にダイヤルするのと同じように)特定のネットワークエンドポイントに対する接続をリクエストすると、相手が応答することもあれば、応答しないこともある。相手が応答してきた場合は、相手に話しかけたり、相手の話を聞いたりできる(必要であれば、それらを同時に行うこともできる)。そうしたとしても、失うものは何もない。会話が終わったら別れの挨拶を交わして電話を切るため、その終了イベントが発生しなかった(たとえば、突然相手の声が聞こえなくなった)としたら、何か問題が起きたことは明らかである。TCP(Transmission Control Protocol)は、インターネットの主要なコネクション型トランスポートプロトコルであり、Webブラウザ、セキュアシェル、電子メール、およびその他多くのアプリケーションで使われている。

コネクションレス型(connectionless)プロトコルまたはデータグラム(datagram)プロトコルは、ハガキを送ってやり取りするのと同じような仕組みになっている。ほとんどの場合、メッセージは相手に届くが、何が問題が起きた場合はその結果に対処する覚悟が求められる。このプロトコルはメッセージが受信されたかどうかを通知せず、メッセージは正しい順序で届かないことがある。短いメッセージを交換して応答を受け取る場合、サービス全体がたまに中断しても対処できるのであれば、データグラムプロトコルのほうがコネクション型プロトコルよりもオーバーヘッドが少ない。たとえば、DNS(Domain Name Service)サービスは応答しないことがある。ほとんどのDNS通信は、最近までコネクションレス型だった。UDP(User ...

Get Pythonクイックリファレンス 第4版 now with the O’Reilly learning platform.

O’Reilly members experience books, live events, courses curated by job role, and more from O’Reilly and nearly 200 top publishers.