エンジニアのためのマネジメントキャリアパス ―テックリードからCTOまでマネジメントスキル向上ガイド

Book description

本書は、技術系マネージャーとそれを目指すエンジニアに向けて、IT業界の管理職に求められるスキルを解説する書籍です。テックリードからCTOになった経験を持つ著者が、管理職についたエンジニアが歩むキャリアパスについて段階をおって紹介します。インターンのメンターから始まり、テックリード、チームをまとめるエンジニアリングリード、複数のチームを管理する技術部長、経営にかかわるCTOやVPと立場が変わることによって求められる役割について、それぞれの職務を定義しながらくわしく説明します。さらに管理職の採用や評価、機能不全に陥ったチームの立て直し、管理職についてからの技術力の維持など、様々なハードルを乗り越えるための考え方やテクニックを多数紹介。

Table of contents

  1.  大扉
  2.  原書大扉
  3.  クレジット
  4.  推薦の声
  5.  まえがき
  6.  はじめに
  7.   本書の構成
  8.   お問い合わせ
  9.   謝辞
  10.  第1章 マネジメントの基本
  11.   1.1 上司に何を求めるか
  12.    1対1のミーティング
  13.    フィードバックと指導
  14.    トレーニングとキャリアアップ
  15.   1.2 管理のされ方
  16.    自分が何を望んでいるのかをじっくり考える
  17.    自分に対する責任は自分で負う
  18.    上司も人の子
  19.    上司は賢く選ぶ
  20.   1.3 自己診断用の質問リスト
  21.  第2章 メンタリング
  22.   2.1 チームの新人に対するメンタリングの意義
  23.   2.2 メンターの務め
  24.    インターンのメンタリング
  25.    新入社員のメンタリング
  26.    技術あるいはキャリアに関わるメンタリング
  27.   2.3 すごい上司、ひどい上司――アルファギーク
  28.   2.4 メンターを管理するコツ
  29.   2.5 メンターの重要な心得
  30.    常に好奇心を絶やさずオープンな心で
  31.    相手の言葉をよく聴き、相手の言葉で話す
  32.    人脈づくり
  33.   2.6 自己診断用の質問リスト
  34.  第3章 テックリード
  35.   3.1 優秀なテックリードなら必ず知っている、ある奇妙な「コツ」
  36.   3.2 テックリードの基礎知識
  37.    テックリードのおもな役割
  38.   3.3 プロジェクトの管理
  39.   3.4 プロジェクト管理の実務
  40.   3.5 決断の時――技術職を貫くか、管理職への道を選ぶか
  41.    私の想像していた「(部下をもたない)シニアエンジニアとしての日々」
  42.    現実の「(部下をもたない)シニアエンジニアとしての日々」
  43.    私の想像していた「管理職としての日々」
  44.    現実の「管理職としての日々」
  45.   3.6 すごい上司、ひどい上司――プロセスの何たるかを心得ている上司と、プロセスツァー
  46.   3.7 優秀なテックリードとは
  47.    アーキテクチャを把握している
  48.    チームプレイの大切さを心得ている
  49.    技術的な意思決定を主導する
  50.    コミュニケーションの達人である
  51.   3.8 自己診断用の質問リスト
  52.  第4章 人の管理
  53.   4.1 直属の上下関係
  54.    信頼感と親近感の構築を
  55.    今後1ヵ月/2ヵ月/3ヵ月の計画を立てさせる
  56.    新人研修用のドキュメントを更新させてチームに対する理解を促す
  57.    自分の流儀や要望をはっきり伝える
  58.    新人からもフィードバックを得る
  59.   4.2 チームメンバーとのコミュニケーション
  60.    定期的な1-1は必要
  61.    1-1のスケジュリング
  62.    1-1にまつわる調整
  63.   4.3 1-1の進め方
  64.    TO-DOリスト型
  65.    キャッチアップ型
  66.    フィードバック型
  67.    経過報告型
  68.    相手を知るための機会
  69.    その他
  70.   4.4 すごい上司、ひどい上司――細かすぎる上司と、任せ上手な上司
  71.   4.5 効率よく仕事を任せるために――実践的アドバイス
  72.    自分がどういった事柄を細かくチェックすべきかを見きわめる基準は「チームの目標」
  73.    チームメンバーに尋ねる前にシステムからの情報収集を
  74.    プロジェクトの進行に伴って焦点の当て所を調整
  75.    コードやシステムに関する基準を設定する
  76.    情報は良きにつけ悪しきにつけオープンな形で共有する
  77.   4.6 「継続的なフィードバック」の文化をチームに根付かせる
  78.   4.7 勤務評価
  79.    勤務評価の要約の作成と面談
  80.   4.8 キャリアアップの取り組み
  81.   4.9 やりにくい仕事――成績不振者の解雇
  82.   4.10 自己診断用の質問リスト
  83.  第5章 チームの管理
  84.   5.1 ITスキルの維持
  85.   5.2 機能不全に陥ったチームの「デバッグ」の基本
  86.    デリバリにこぎつけられない
  87.    厄介な部下への対応
  88.    過労による士気の低下
  89.    協働に関する問題
  90.   5.3 盾になる
  91.   5.4 チームの意思決定を主導するコツ
  92.    「データ重視」の文化を根付かせる
  93.    顧客に対する共感を深める
  94.    将来を見据える
  95.    チームの意思決定やプロジェクトの結果を振り返る
  96.    プロセスと日程を振り返る
  97.   5.5 すごい上司、ひどい上司――「対立を何とか手なずけられる上司」と「対立を避けて通りたがる上司」
  98.    対立を解決しようとする際の「べし・べからず集」
  99.   5.6 やりにくい仕事――「チームの結束を乱す人」への対処
  100.    ブリリアントジャーク
  101.    秘密主義者
  102.    無礼者
  103.   5.7 管理者が担当するべき、より専門的なプロジェクト管理
  104.    管理者が担当すべき、より専門的なプロジェクト管理の経験則
  105.   5.8 自己診断用の質問リスト
  106.  第6章 複数チームの管理
  107.   6.1 時間の管理――何はともあれ「重要な仕事」に照準を
  108.   6.2 意思決定と委任
  109.    「頻繁で単純」な仕事は委任
  110.    「頻繁でない単純」な仕事は自分で
  111.    「頻繁でない複雑」な仕事は有望な管理者の訓練の機会として活用
  112.    「頻繁で複雑」な仕事はチームの面々に委せてチーム全体の態勢を強化
  113.   6.3 やりにくい仕事――「ノー」にも言い方がある
  114.    「はい、それでですね」
  115.    ポリシーを決めておく
  116.    「私に『イエス』と言わせてみて」
  117.    「時間や予算を盾に取る」と「今すぐは無理」
  118.    手を組む
  119.    ずるずるべったりは禁物
  120.   6.4 コードの作成以外のITスキル
  121.   6.5 直属の開発チームの健全性を見きわめる
  122.    コードリリースの頻度
  123.    コードへのチェックインの頻度
  124.    インシデントの発生頻度
  125.   6.6 すごい上司、ひどい上司――「イングループ」を作りたがる上司と、チームプレイを重んじる上司
  126.   6.7 無精と短気の効用
  127.   6.8 自己診断用の質問リスト
  128.  第7章 複数の管理者の管理
  129.   7.1 スキップレベルミーティング
  130.   7.2 部下である管理者たちに責任を課する
  131.   7.3 すごい上司、ひどい上司――「ノー」と言える管理者とイエスマン
  132.   7.4 新任管理者の管理
  133.   7.5 ベテラン管理者の管理
  134.   7.6 チーム管理者の中途採用
  135.   7.7 機能不全に陥った組織の「デバッグ」の基本
  136.    仮説を立てる
  137.    データをチェックする
  138.    チームを観察する
  139.    質問をする
  140.    チームの人間関係をチェックする
  141.    支援に乗り出す
  142.    常に好奇心を失わない
  143.   7.8 期日の見積もりと調整
  144.   7.9 やりにくい仕事――ロードマップにまつわる不確実性への対処
  145.    ロードマップにまつわる不確実性に対処する戦術
  146.   7.10 技術力の点で時代遅れにならないためには
  147.    技術的投資の監督
  148.    情報収集のための質問
  149.    技術と事業のトレードオフの分析と説明
  150.    明確で詳細な要求を
  151.    経験で培った独自の勘を拠り所に
  152.   7.11 自己診断用の質問リスト
  153.  第8章 経営幹部
  154.   8.1 技術系の経営幹部の肩書と役割
  155.   8.2 技術担当バイスプレジデントとは?
  156.   8.3 CTOとは?
  157.   8.4 優先順位の変更
  158.   8.5 戦略の策定
  159.    広範な調査と熟慮
  160.    調査の結果と自分なりのアイデアのひも付け
  161.    技術戦略の草案作り
  162.    経営陣特有の流儀
  163.   8.6 やりにくい仕事――悪いニュースを伝える
  164.   8.7 他部門を統率する幹部仲間
  165.   8.8 反響
  166.   8.9 すごい上司、ひどい上司――恐怖で支配する上司と、信頼を基盤に導く上司
  167.    「恐怖の文化」を改めるには
  168.   8.10 トゥルー・ノース(True North)
  169.   8.11 推薦参考書
  170.   8.12 自己診断用の質問リスト
  171.  第9章 文化の構築
  172.   9.1 自分の役割の見きわめ
  173.   9.2 会社や担当部署の文化の創成
  174.   9.3 コアバリューの活用
  175.   9.4 文化に関するポリシーの策定
  176.   9.5 キャリアラダー作成のコツ
  177.   9.6 職能の枠を超えたチーム
  178.    「職能の枠を超えたチーム」の作り方
  179.   9.7 作業プロセス
  180.   9.8 意思決定のプロセスから個人的要素を排除する――実践的アドバイス
  181.    コードレビュー
  182.    稼働停止の事後検証
  183.    アーキテクチャレビュー
  184.   9.9 自己診断用の質問リスト
  185.  第10章 まとめ
  186.  著者紹介
  187.  奥付

Product information

  • Title: エンジニアのためのマネジメントキャリアパス ―テックリードからCTOまでマネジメントスキル向上ガイド
  • Author(s): Camille Fournier, 武舎 広幸, 武舎 るみ, 及川 卓也
  • Release date: September 2018
  • Publisher(s): O'Reilly Japan, Inc.
  • ISBN: 9784873118482

You might also like

book

ハイパフォーマンス ブラウザネットワーキング ―ネットワークアプリケーションのためのパフォーマンス最適化

by Ilya Grigorik, 和田 祐一郎/株式会社プログラミングシステム社

現代のアプリケーションエンジニアは、UIやデータ処理、開発言語、プラットフォームの仕様や癖だけでなく、サーバやネットワークについても、上から下まで、表から裏まで広く知ることを求められます。本書は「ブラウザ」に関連し、インターネットで使用されるさまざまなネットワーク技術をまとめたものです。HTTP/2.0やWebRTCなどの最新技術、WebSocketやXMLHttpRequestなどのブラウザAPI、そしてそれらの土台となるTCPやUDPやトランスポート層についてまでを幅広くカバーします。また改善前後の性能・速さを可能な限り具体化し、それぞれの場面においてのパフォーマンス改善幅を示します。

book

Unityによるモバイルゲーム開発 ―作りながら学ぶ2D/3Dゲームプログラミング入門

by Jon Manning, Paris Buttfield-Addison, 鈴木 久貴, あんどうやすし, 江川 崇, 安藤 幸央, 高橋 憲一

第I部でUnityの基本を押さえたあと、第II部と第III部でAndroidとiOSモバイル端末向けの2Dゲームと3Dゲームを開発します。この2つのゲームを作ることで、初学者でも本書を通してUnityによるモバイルゲーム開発の基本を体系的に学べます。第IV部はUnityで開発するなら知っておきたい機能や情報源です。「本格的なゲーム」を2つ作る過程でUnityの機能を無理なく学べる本書は、Unityの各機能を説明するためにサンプルゲームをただたくさん作る内容の書籍とは異なり、その先を見据えた本格的な入門書です。日本語版では、Unity Hubの使い方とVisual Studio 2017 Communityによるデバッグについての解説を巻末付録として収録しました。

book

進化的アーキテクチャ ―絶え間ない変化を支える

by Neal Ford, Rebecca Parsons, Patrick Kua, 島田 浩二

現代におけるエンタープライズアーキテクチャは、もはや静的な計画をあてにすることはできなくなっています。そしてソフトウェア開発エコシステムは、ツールやフレームワーク、技術イノベーションの流れと共に絶え間なく変化しています。こうした状況の中で、いったん構築したシステムを成長させていくには、さまざまな変化に適応しながら進化するアーキテクチャをシステムに組み込む必要があります。本書は、そうしたアーキテクチャを「進化的アーキテクチャ」と名付け、その構築に必要な考え方や技術、実践方法などについて解説するものです。

book

データサイエンス講義

by Rachel Schutt, Cathy O'Neil, 瀬戸山 雅人, 石井 弓美子, 河内 崇, 河内 真理子, 古畠 敦, 木下 哲也, 竹田 正和, 佐藤 正士, 望月 啓充

コロンビア大学のデータサイエンス入門講義をベースとした本書では、データサイエンスを行う上で、どのようなプロセスが必要か、データサイエンティストとしてはどのようなスキルセットが必要で、どのような思考方法を選択する必要があるのかを実例とともに紹介します。Google、Microsoft、Facebookをはじめとした有名企業で使われているアルゴリズムや分析手法の紹介など、興味深い話題や事例を豊富に収録。幅広い解説で、データサイエンティストの参考になるトピックが満載の一冊です。